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東平安名崎


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キーワードなし
2009/01/01 00:00
 
 

沖縄県

宮古島市城辺

歴史・文化財

 
 

宮古島の東端に細長く突き出た東平安名崎は、琉球石灰岩のカルスト地形に固有の海岸性植物群落が展開する独特の自然環境とともに、悲恋の故に海波に身を投じた女性の伝承にまつわる美しい景勝地として知られる。

岬は延長約2kmに及び、その幅は基部から中央部にかけて約1200180mとほぼ一定しているが、中央部から先端部にかけては2000250mと広がりを見せる。

周囲を琉球石灰岩の切り立った海食崖に囲まれ、標高約20mの平坦な上面は全体として海側に向かって迫り出し、海食崖の随所に凹地形が形成されている。

岬周辺の海域は珊瑚礁に覆われ、特に岬の北東海岸には幅約380mの発達した珊瑚礁が見られ、さらにその東方海域には幅約120mの水路状の海域を挟んで、東西約2km、南北約1kmにわたり、楕円状の珊瑚礁が形成されている。

海岸近くに発達した珊瑚礁の上面には、岬の急崖から崩落したものと見られる琉球石灰岩の岩塊が散在する。

特に岬の先端部の周辺には、「津波石」と名付けられた最大径が608mにも及ぶ琉球石灰岩の岩塊が存在するほか、東方海域の離礁上にも「パナリ」と呼ぶ巨大な岩塊が点在する。

通年の強風により高木は育たず、テンノウメ・ミズガンピ・イソマツなどの木本の群落をはじめ、グンバイヒルガオ・ハマウド・ミヤコジマソウ・ハマボッス・コウライシバなどの草本の群落など、亜熱帯地方の風衝地に特有の植物群落が見られる。

とりわけ、テンノウメ群落は北東海岸の急崖部上面の縁辺を這うように生育し、その分布面積は他に類例を見ないほど大規模である。

また、テンジクナスビ・ミヤコジマソウ・ミヤコジマツルマメなどの草本類は、生育地の北限を示すものとして貴重である。

東平安名崎に関連して、悲恋の故に岬の崖から海波に身を投げたという女性の話が語り伝えられている。

岬の北西約6kmに位置する野城の按司は、妻子を持つ身でありながら、平安名(ピャウナ)に住み機を織る美しい娘マムヤと恋に落ちた。

しかし、叶わぬ恋に身を儚んだマムヤは岬の岩陰に身を隠して機を織り続け、探し求める按司を振り切って、ついに崖から海波に身を投げたという。

現在でも宮古島にはマムヤを謳った古謡や民謡が伝えられているほか、岬の北東岸の崖地にはマムヤが身を潜めて機を織り続けたとされる小洞穴や彼女の墓地と伝えられる岩陰墓などが残されている。

以上のように、東平安名崎は、琉球石灰岩から成る海食崖に囲まれ、固有の風衝植物群落が展開する独特の自然環境を持ち、その優れた風致景観は宮古島の按司と美しい娘との恋にまつわる悲しい伝承を生んだ。

宮古島の風土的特色を代表する景勝地として、東平安名崎が持つ観賞上又は学術上の価値は高く、よって名勝に指定し保護を図ろうとするものである。

 

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